
冬眠明けのぬか床を起こす際、非常に、非常に、ためになった本。
知る人ぞ知る、
福岡のぬか漬けとぬか床料理の店『千束(ちづか)』の店主、
下田敏子さんの著書。
何代も受け継いだご当家ぬか床の扱いを通して得た知識を、
惜しげもなく披露してくださっています。
そんなに分厚い本ではないのだけど、
要点がきっちり詰め込まれていて、素晴らしい本です。
私のように、
・つい最近まで漬け物全般が苦手で
・今まで数えるほどしか食べたことがない
故にぬか床・ぬか漬けの正解が分からない。
そんな私でも、どうにかなるのではと勇気付けられる内容。
特徴的なのは生ぬかを足すこと、
水分は捨てないで足しぬかで調節すること。
本当にダメになったぬか床は
・粘り気が出て変な臭い
あるいは
・からしを入れすぎた床
だそうで、
酸味や匂い、カビ類はよほどでない限り回復可能とのこと。
う〜ん、かなりメモを取りまくりました。
良質の生ぬかを入手したい。


おばあちゃんの知恵系、2冊。
左は本当におばあちゃんのレシピ。
祖母、母、娘の三代で綴ったブログ『祖母ログ』(更新は終了)からできた本。
ボルシチや赤紫蘇シロップ、ハムをはさんだ押し寿司など、
どれもおばあちゃんの愛情と知恵とコツが詰まったレシピばかり。
仲良し家族の暖かさがふかふかと伝わってくる本でした。
右は自然療法と陰陽の考えがベース。
玄米クリームとか梅番茶とか大根湯とか豆腐パスターとか、
そういう食べる、飲む、外用にする、の3ジャンルのレシピが満載。
とてもやってみたいと思ったのが、
食材の陰陽を元に、少ない水量で重ね煮をする方法。
例えば陰性のものは上に、陽性は下に向かう性質があるので、
鍋の下に陰性のもの→上に陽性のものが来るように順に重ねることで
素材の気が上手に循環してバランス良い料理に仕上がる。
そして皮は剥かない、アクは抜かない。
そういえば雑誌『うかたま』に『季節の重ね煮』という連載があったけど、
この方でした。
陰陽調和はぜひマスターしたい考え方だなぁ。


こちらは気楽に読めるエッセイとスタイル本。
特に左は副題『「くり返し」を楽しむ暮らし』に惹かれて。
ちょっと関係ないけれど、
飽きっぽく気まぐれなところがある私なのだが、
実は日々くり返しの中に発見する小さな変化を観察するのが
とても好きだったりする。
ものを持たない『心の強さと実行力』を見習いたい〜。
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