![]() | 猫語の教科書 筑摩書房 1995-07 by G-Tools |
なんと言ってもこの本。
なんで今まで読まなかったかな〜。
表紙のにゃんこ写真にまずクラクラ、
そのかわいこにゃんがこの本の著者である、という設定。
ある日編集者の元に届いた、不思議なタイプ原稿。
ポール・ギャリコはこの暗号めいた原稿を試行錯誤の上解読、
それがこの本、というわけ。
19章からなり、
『人間』についての考察、
人間の家ののっとり方、
獣医にかかる際の注意点、
人間を躾けるための正しい表情とマナー、
子供(子猫)の教育など、
くるおしいほど可愛らしい著猫写真多数と
とても猫が書いたとは思えないほどのユーモアを交えながら紹介。
どんなに面白いかというのは、
読んでのお楽しみ、ということにしておいて、
最後に表紙折り返し部にある『著猫(ちょしゃ)略歴』を
ここに引用しておこう。
交通事故で母を亡くし、生後6週間にして広い世の中に放り出される。
1週間ほどの野外生活を経て、人間の家の乗っ取りを決意。
持ち前の器量を発揮し、居心地のいい家庭に首尾よく入りこむ。
飼い主を思いのままにしつけた豊かな経験を生かし本書を執筆。
四匹の子猫(こども)たちを理想的な家庭へと巣立たせた後は、
いっそう快適な生活を送りつづけている。
シャケはきっと、この本を読んだか、
血筋に読んだ猫がいるに違いない。
![]() | 土を喰う日々―わが精進十二ヵ月 (新潮文庫) 新潮社 1982-08 by G-Tools |
これも素晴らしかった!
とはいえ、ここに告白しておこう。
水木しげると水上勉の違いがイマイチ分かっていなかったことを(!!)。
もちろん水木しげる氏はかのゲゲゲの鬼太郎で有名な方なのだが、
水上勉が作家であることは(うすうすしか)知らなかった。
でも『土を喰う』というフレーズには前々から惹かれていて、
今回読んでみてびっくらぽん、というわけ。
あらためて作家、水上勉氏は大正8年福井生まれ、
9歳で京都の禅寺に小僧として入って以来、
寺での台所役、典座(てんぞ)の手伝いをしながら精進料理を会得。(その後出奔)
その精進の心をベースに日々畑を耕し、山菜の恵みを受け、
原稿を書き、酒を酌み交わし、食べ、暮らしている。
本文中には何度も道元禅師の『典座教訓』が引用され、
禅の心と食材に対する季節折々の向き合い方が綴られている。



その他、こんな感じで。
卵の薄皮と玉ネギの皮、鋭意収集中。
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