震災前後に読んでいた本、その4。

妖怪画の大御所、江戸中期の浮世絵師、鳥山石燕による妖怪全画集。
実際に読んだのは立派な装丁版
いやー描くに描いたり魑魅魍魎の数々。
数えたら実に203鬼いた。(←暇人)
動物やら鳥やら虫やら植物やら火やら車輪やら箒やら提灯やら。
人間なら爺さん婆さんに妙齢の女性や童子、僧侶に武者に骸骨まで。
さすがは八百万の神様がいる日本、
鬼(妖怪)も八百万に形をとるんですなぁ。。
でもね、どれも怖くはないんです。
画に愛嬌があるというか、情が通っているというか。
きっと畏れるべきではあるけれど、
闇雲に怖がるものではないよ、と言いたいのじゃないかなぁ。
*
実はこの本を読むきっかけになったのが今市子さんの漫画『百鬼夜行抄』。(←借り物)
美しい漫画です。
ストーリーとキャラ立てが少々難解(私には)なところがあるのですが、
もののけがみんな愛嬌があって、身近で親近感のあるものに感じられます。
ゾクゾクッとする怖いお話もあるけど、地方の民間伝承なども興味深いし。
そう言えば“おまえは この先 背が伸びない”って言いながら
頭の上に乗っかってくる愛嬌のある亀の妖怪(弱っちい下級妖怪)が出てくるんだけど、
これは鳥山石燕の本には載ってなかったなぁ。何て名前なのか気になるなぁ。











とにかくこれですっかり尾白と尾黒ファンになってしまった・・・。
そうそう、この漫画は、同じ今市子さんの『文鳥様と私』のあとに読むとさらに共感度UPしますヨ。
ぜひおすすめします。
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