震災前後に読んでいた本、その3。

これはホントに素晴らしかった。
それでも地球は回っていて、
日本には美しい四季がある。
そんなやさしい気持ちにさせられる本でした。
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スローライフ、有機農業、パーマカルチャー・・・
興味はとってもあるけれど、同時にちょっと気後れも感じてしまう、
いろんな意味で私は野良育ちの人間です。
しかし一方で、なぜか暦には並々ならぬ興味があります。
旧暦、二十四節気や七十二候、雑節に五節句に年中行事など。
我が家のカレンダーは昔ながらの農事暦付。
先人の知恵には“経験”と“哲学”と“理由”があると思うのです。
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この本では、そんな“暦”という切り口から
月ごとの畑仕事の知恵が易しい文章で紹介されています。
農書と農事暦のこと。旧暦のこと。
月の満ち欠けに合わせた種まきや収穫、防除作業。
梅、コブシ(辛夷)、里桜など、
畑仕事の目安になる季節の花のことなんかも。
中でも一番印象深かった文章を引用してみます。
〜農家は、何月何日に一年が始まるとか、今日は何月何日と毎日気にしていたわけではありません。季節を二十四節気や雑節ではかり、咲く花や、虫の声、渡り鳥で季節を感じ、自然に即して仕事をしていました。百姓は月給で暮らしていたのではなく、大地の恵みで暮らしていたのです。カレンダーの日付はほとんど必要なかったのです。それでも神社や村の鎮守の祭り、さまざまな年中行事がありましたから、お寺や神社に正しい月日を教えてもらい、それで充分だったのです。〜
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植物病理研究から始まって、
フラワーデザイン、ランドスケープ、パーマカルチャー、園芸療法。
農業高校教諭として二十余年、農の思想を根本に見据えて学び続け、
先人の知恵、農書と農事暦に辿り着いたという著者。
この人は農のことが大好きなんだなぁ、と伝わってくるような、
読んでいて気持ちの明るくなる本でした。
タグ:図書館のある暮らし
なにも考えず、タネを蒔いてしまったあとなんですが…
特に引用してくださっている文章には
とても共感。
買い求めようと思います。
そして、畑を借りました。
ゆうひさんにはきっと気に入っていただけると思いましたヨ。
畑、いいなぁ。
おいしい作物と楽しい時間がいっぱいいっぱいできますように!
また色々と教えてくださいね〜^^